河合篤子さんのライブ
横浜の日の出町にあるライブハウス、シャノアールで、河合篤子さんのライブがありました。題して、“河合篤子ソングライブ”。出演は、河合篤子さんに岡村佳代子さん。ピアノはアニエス晶子さんでした。岡村佳代子さんは、トロワスールのメンバーの一人ですが、今日は初のソロでの出演でした。
僕は、最初のステージの岡村さんの1曲目から聞きました。3ステージで、最初のステージは、岡村さんの“好きな人”(キロロ)、“パート・オブ・ワールド”(“リトル・マーメイド”より)、“真夏の世の夢”(松任谷由美)、そして河合篤子さんで、“踊り明かそう”(“マイ・フェア・レディ”より)、“芝居猫(ガス-劇場猫)”(“キャッツ”より)、“メモリー”(“キャッツ”より)でした。そして、2回目のステージは、アニエスさんのソロで“サンライズ・サンセット”(“屋根の上のヴァイオリン弾き”より)で始まり、岡村さんの“ステップシスターズ・ラメント”(ミュージカル“シンデレラ”より)、“いつかのメリー・クリスマス”(B’z)、“カルメンのバラード”(ステップス・ミュージカル“boy be”より)、この後は、12月にシャノアールで河合篤子さんとライブをする留守(とめもり)晃さんが“あの鐘を鳴らすのはあなた”(和田アキ子)を特別ゲストで歌って、河合篤子
さんにバトンタッチ。河合さんは“あなた”(小坂明子)、“スマイル”(“旅立て女たち”より)、“好きだからこそ(愛した日々に悔いはない)”(“コーラスライン”より)でした。ラストの3回目のステージですが、最初のアニエスさんのピアノソロは、“ラヴァーズ・コンチェルト”(バッハ“メヌエット”より)、岡村さんが“時には昔の話を”(“紅のぶた”より)、“僕の願い”(“ノートルダムの鐘”より)、“バイ・バイ・バラックバード”(“フォッシー”より)、留守さんが“酒と泪と男と女”を、そして河合さんは、ソンドハイムの作品を3曲。“ブロードウェイ・ベィビー”(“フォーリーズ”より)、“悲しみのピエロ”(“ザ・リトル・ナイト・ミュージック”より)、“私は生きている(I’m Still Here)”(“フォーリーズ”より)。最後は河合さんがリクエストに応えて、“ピープル”、でした。
岡村佳代子さんの歌は、以前、トロワスールとして歌っているときに聴いたことがあります。とても素直で、真っ直ぐな歌声を持った人です。今回はソロでの出演となったわけですが、もともとアルトのパートを担当しているだけあって、少し低めの音域の歌は特に素敵でした。例えば、“時には昔の話を”とか“僕の願い”とか…これまでは、アルトのパートで、どちらかと言えば縁の下の力持ち的な存在なのでしょうが、ソロでも十分いける、きれいな歌声でした。
さて、河合篤子さんの歌は、どれも素晴らしかったのです。特に、僕は“踊り明かそう”やファーストライブでも聴いた一人芝居の“芝居猫(ガス-劇場猫)”、“スマイル”等が好きなのですが、今回は、3回目のステージのソンドハイムの歌には聞き入ってしまいました。特に、シャノアールにはピエロが大粒の涙を流している絵が飾ってあるのですが、その絵の前で歌った“悲しみのピエロ”はしみじみとして、とてもとても素敵でした。本当に絵のイメージとピッタリの舞台となりました。
河合篤子さんは歌がとても上手いことはもちろんなのですが、彼女の歌を聴いているとある場面が目の前に繰り広げられているような気がしてくるのです。“歌手”というよりも、やはり、ミュージカル女優さんの歌なんだなぁ、と思ってしまいます。例えば、一人でいくつもの声色を使い分けて聞かせてくれた“芝居猫”は、オリジナルのキャッツとはまた一味違った情景が浮かんできます。一方、“踊り明かそう”や“好きだからこそ(愛した日々に悔いはない)”などを目をつぶって聞くと、本当にオリジナルの舞台の情景が目に浮かんでくるのです。
また、河合さんのライブの魅力の一つは、ライブ全体の雰囲気にあるように思います。よく書くことですが、ライブは歌い手さんの性格が本当に良く出るように思います。ファーストライブの時もそうでしたが、河合さんのライブは、ホワッとした、なんともいえない空気が会場全体に漂います。彼女の歌、トーク、そしてあの間…それら全てに彼女がにじみ出ているように思いました。
いつも書くことですが、相変わらず、アニエス晶子さんのピアノも素敵でした。伴奏の時は歌い手さんを引き立ててその魅力を十分に引き出す演奏だし、ソロになると、ウットリするような演奏になるのです。今回も、“サンライズ・サンセット”は特に素敵でした。
アットホームな空間で、素敵な歌とピアノをお酒を傾けながら聴く。その歌声やメロディはこの世に生まれ出た瞬間に消えていってしまうけれど、それを聴くものの心にはしっかりと刻み込まれていく…そんな贅沢な時間を味わった一晩でした。
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